どんなに忙しくてもパシッとプレスされたシャツを着ていると気持ちも引き締まりますよね。
私は学生時代に一人暮らしを始めてからずっと、自分の着るシャツには自分でアイロンをかけています。
最初の頃は変な折り目をつけてしまったり、アイロンをかけたはずなのにシワが残っていたり、失敗ばかりしていました。
テーラーさんのアドバイスを仰いだりしつつ試行錯誤を重ねた結果、今では1枚あたりたったの数分で、ノリも使わずパシッとプレスできるようになりました。
そんな私がワイシャツのアイロンがけで気をつけていること、ここを押さえればアイロンがけ初心者でもキレイにアイロンがけができるコツを紹介します。
スチーム必須!素材に適した温度設定を
これからアイロンをかけるシャツのタグをよく見て下さい。大抵の場合、左脇にあたる部分の裏側に縫い付けられています。
一般的には選択の方法や、アイロンをどのくらいの温度に設定すればいいか書いてあります。
書いていない、タグがかすれて読めない場合は、素材に合わせて温度を決めましょう。
木綿100%なら、高温スチームが一番キレイに仕上がります。
化繊や混紡の場合は中温でスチームをかけましょう。
レーヨンは低温でやさしく。
リネンのシャツやポケットチーフなどは中温〜高温で。ただしスチームでは足りないので霧吹きを使うか、洗濯した直後の湿った状態でアイロンをかけるとキレイに仕上がります。
アイロンがけのコツは下準備と空いた手の使い方
ワイシャツに限る話ではないのですが、アイロンは下準備が仕上がりを左右します。
手アイロンで生地を伸ばしておく
手アイロンとは、手を使ってアイロン台に生地をぴったり押し付けること。
アイロンを当てる前に、手でしっかりと生地を伸ばしておくことが大切です。
手で伸ばしたら、伸ばした広い面の中心から外側に向かってアイロンをかけていきます。
端からかけていくと、手アイロンで伸びきらなかったシワやたるみを巻き込んでしまい、不要な折り目が残ってしまいます。
また、アイロンを操作していない手の動きも重要です。これはまとめて後述します。
折り目は手でしっかり折っておく
ワイシャツの場合は袖筒に折り目がありますよね。また、袖口のプリーツや後身頃のダーツなど、要所にある折り目はまず手でしっかりと折り目のラインをつけておきましょう。
折り目の始点と終点を指でつまみ、引っ張って伸ばした状態でアイロン台に置きます。
折り目が残っている場所にまずアイロンを置いてプレスしていきますが、このときも、もう片方の手の動きが重要になってきます。
空いている手で引っ張りながらプレスする
面も折り目も、アイロンを操作していない手の動きが重要です。
空いている手はシャツがよれたり折り目がずれるのを防ぐため、アイロンと手で生地を張るようにします。
手アイロンとアイロンの2つでシャツを伸ばしていくイメージですね。
折り目のアイロンがけでは、折り目がずれないようにしっかりつまんだまま、強く引っ張っておきます。
アイロンがけの順番は袖→襟→前身頃→後身頃
正直なところ、この順番じゃないとダメ!ってわけではないんですが・・・
厚みのある部分から始めることで一つの基準ができるので、私はこの順番が好きです。
身頃はボタンとポケットに注意しましょう。特にポケットは、柄のあるシャツだと柄を合わせてあったりするので、ズレやシワが目立ちます。
また、立体的な作りになっていて難しいポイントである肩口は、シャツの裏からかけるとやりやすいです。
しっかり体重をかけてプレスする
特に木綿やリネンなど、コシが強くハリのある生地の場合は、アイロン台がきしむくらい体重をかけないとシワがキレイに取れません。
グッと体重をかけても壊れない、丈夫なアイロン台を使うか、テーブルなどにアイロンマットを置いてしっかり体重をかけられるようにしておくと仕上がりが断然変わってきます。
一度にかける範囲は狭く、細かく動かしながら
アイロンがけが苦手な人に聞いてみると、一度アイロン台に広げたらあまり動かさないみたいなんですね。
今はトルソのようにカーブの付いたアイロン台などもあるので、動かさないままプレスするのが正しいと思ってしまうのは仕方ないかもしれません。
しかし、キレイに仕上げたいなら一度に一気にやろうとしないことが大切です。
特に慣れない最初の頃は、袖口、袖の半分ずつ、身頃も上半分、下半分と分けて、都度細かく動かしながらアイロンを当てていきましょう。
プロの手さばきも参考に
最後に、プロによるアイロンがけの動画を貼っておきます。
要所要所で手アイロンをしっかりかけていること、グッと体重を載せてアイロンがけしている事がわかりますね。
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